今回は自分が今までやってきた中で、一番大好きな脱出ゲーム「四ツ目神」の感想を書いておきたいと思います(´・ω・`)ノ
この作品をプレイして、私はストーリー性のある脱出ゲームを好んでプレイするようになりました。「四ツ目神」はストーリーがとてもしっかりしていてやり応えがあり、今でも大好きな作品です。
ゲームの公式PVはこちら(´・ω・`)ノ
四ツ目神
あらすじ
「”いらない子”は四ツ目神に連れて行かれちゃうよ」
主人公の少女・佐原真依は故郷の田舎に帰省していました。長い道のりで疲れ果ててしまった真依は眠り、とても気味の悪い夢を見てしまいます。
驚いて目を覚ました真依は、自分を呼ぶ不思議な声に誘われ、山奥にある四ツ目神社へと迷い込んでしまいました。
そこで出会ったのは一人の少年・イミゴ。「今すぐ帰れ!!」と、少年は怒ります。
見知らぬ少年のあまりの剣幕に驚き、真依は山を下りようとしました。ですが何度山を下りようとしてもたどり着くのは神社の鳥居の前。何故か神社から出ることが出来なくなってしまいました。
真依は神社から出るためにイミゴとともに手掛かりを探し始めるのですが、次第に自分の過去や家族について知らなかった真実を知る事となります。
感想
四ツ目神は、和風テイストの謎解き×脱出ゲームです。ちょっぴりホラー要素ありです。
和風な雰囲気やイラストがとても好みだったのでダウンロードしたのが始まりだったのですが……。ストーリー良し!キャラクター良し!音楽良し!……見事に四ツ目神に沼ポチャを果たしました(´・ω・`)ノ
まず出だしの演出から好み。天津祝詞のような言葉から始まりタイトル画面へと向かうあの演出……。音楽も大好きすぎで何度見てもテンションが上がります(*´д`*)
ストーリーについて
このゲームでは四ツ目神にまつわる物語が展開されていくのですが、物語を進めるごとに明らかになる真実がとても悲しい……。
物語は古い掟の残る閉鎖的な村である「四津村」を舞台に繰り広げられていきます。この四津村では昔からある風習が今でも残っていて、この風習がすべての悲劇の始まりとなっているのです。
かつての日本では、現代では考えられないような風習や差別用語が実在していました。
その差別用語の一つに「畜生腹」という言葉があります。
人間は通常1度の出産で産むのは1人だと考えられていて、1度に数名の子供を産むのは人間ではない……まるで「動物のようだ」「犬畜生と同列だ」とみなされてしまい、不吉であるとされていたのです。
そのため、女性が1度に2人以上の子を産むことや、その女性自身を「畜生腹」といって蔑んだようです。
そのような認識の中、産まれてきた双子は縁起が悪いとされ、一人をよそへ養子に出してしまったり殺してしまったりすることも行われていました。
四ツ目神のストーリーには、このような日本の古い因習や差別問題がうまく盛り込まれています。
一定の条件を満たすと新しいエンディングが解放されて少しずつ真実が明らかになっていくのですが、そのたびに涙腺が崩壊……(´;ω;`)ウッ…
エンディングは全部で12個。どのエンディングを選んだとしても全員が幸せになれるわけではないです。
ですがエンディングによっては、真実を全て知った上で事実を受け入れて前に進んでいく結末や、古いしきたりのせいで失われてしまった一つの未来を垣間見ることが出来たりして良かったです。すべてのキャラが幸せになるというわけではないですが……救われて欲しかった(´;ω;`)ウッ…
古い考え方に囚われた人たちの怖さだけでなく、親子の絆とか家族愛とかそういうものの暖かさも感じられる作品でした。
また、「四ツ目神」ではストーリーや謎解きの中に神道に関する知識などが散りばめられていて、好きな人にはたまらない内容になっていると思います。神社のご利益について日本神話を絡めたお話を聞けたり、神社での作法や狛犬、彼岸花についての豆知識なども知れたり、本当に楽しめました。
初回プレイ時にはなぜこの発言をしたのだろう?と思う発言もあったのですが、エンディングを見てからもう一度プレイしてみると新しく見えてくるもの多かったです。タガタさんの発言の中に隠された思いとか、物語の序盤から登場する彼岸花にいろいろな意味が込められていたんだなって知ったときには、この物語めっちゃ奥深いって思いました。
登場人物について
真依やイミゴ、タガタさんが特に好き。
悲しいストーリーが展開していく中、真依とイミゴのやりとりやイミゴとタガタさんのやりとりが、いい感じに微笑ましさを投下してくれます。まさに癒し。イミゴが真依をいじったりタガタさんと真依がイミゴをいじったり……見ていて可愛すぎで和みました(*´д`*)
序盤から真依に自分に触るなとか物を食べるなとか言っていたイミゴだったけれど、実はそれが真依のためを思ってのことだったとか……。イミゴが真依を見送る時にもう戻ってくるなよって見せた笑顔とかが優しすぎで、この二人ほんま大好きだわ‼︎ってなりました。
初見イメージは優しい青年って感じのタガタさんだったけれど、彼も悲しい存在だったんだなってわかって泣いてしまいました。タガタさんの章でタガタさん視点で描かれた過去の出来事……ずっと罪悪感を持っていたタガタさんが、イミゴの言葉や存在に救われていたのを見て本当に良かったって思いました(´;ω;`)ウッ…
ストーリーの序盤でイミゴがタガタさんのことを怒らせると怖いって言っていたのですが、あれは後半のあの場面の布石だったのか……!?怒らせると怖いけど、やっぱ好きです(´・ω・`)
誠さんも好き。
真依のことを本当に大切に思っていて、「もっと親を頼れ!」って言う本当にカッコいいお父さんだった……。とあるエンディングでは真依のそばに誠さんはいなくて、それが少し寂しい(´;ω;`)ウッ…
誠さんの「感情だけで考えるな。思考しろ。」という言葉がなんか好き。
やり込み要素について
探索中にギャラリーカードというものを入手することができます。ギャラリーカードは各キャラ2枚あって、1枚目は初回プレイ時から見つけることができます。2枚目はすべてのエンディングを見た後で解放されます。
入手するとキャラクターの詳細情報や制作秘話などを見ることができるようになるのですが、これがなかなかに楽しめます(*´д`*)見つけるのは大変でしたが、一見の価値はありです。
ゲームの攻略中やエンディング解放後に「???の手記」などを手に入れることができ、過去に起こった出来事について、とある人物の視点から見れるのも嬉しいポイントでした(*´д`*)
こんな人にオススメ
- 日本神話が好き。
- 神社が好き。
- 和風な雰囲気が好き。
- シナリオ重視のゲームがしたい。
- シリアス目のシナリオが好き。
- ちょいホラーでも大丈夫。
- 「少年陰陽師」とか「あかやあかしやあやかしの」とか「くくりひめ」とか「Missing」とか好きな人(私だ‼︎)
さいごに
このゲームはストーリがとても素晴らしいです。私はホラーが若干苦手だったりするのですが、プレイして本当に良かったと思える作品です。この作品を作り出してくれた方に全力でありがとうと伝えたい……‼︎‼︎そして少しでも多くの人にこの作品を知ってほしいです。
アニメ化とかノベライズとかコミカライズしてくれたら嬉しいなぁなんてずっと思ってるのですが……されませんかね(´・ω・`)⁉︎
もしよかったらプレイしてみてください(*´д`*)!!
怖いのが苦手でもプレイしてみたい‼︎という方は「四ツ目神」と「タガタ」の章はちょっと踏ん張りつつプレイしてみてください(´・ω・`)ノ

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